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8.ヒーローソーセージ

5月20日
読了時間: 2分

5〜7歳くらいのことだったと思います。


母の手を引いて、

家から歩いて10分くらいの距離にある

スーパーによく買い物に行っていました。


小学生になると、

母から買うものを聞いて

メモをして一人で行くようにもなりました。


その頃はヒーロー物が好きだったので、

毎週欠かさずテレビを見ていたのですが、

番組の途中にソーセージのCMがやっていました。

なんてことはない。

ただの魚肉ソーセージです。


だけど、

その中にシールだったかカードだったかが入っていて、

それが欲しくて仕方なかったんです。


他にもペロペロキャンディーだったり、

チョコレートのCMだったりを見て、

一度でいいから食べてみたいと思っていました。


CMにとても影響を受けていたんですよね。

でも、それを買って欲しいとは言ったことがありません。


それを欲しいと言ったら、

子供だと言っているようなものだから。


私は早く大人になりたかったんです。

いやならなきゃいけないと思っていました。

大人になれば母の目を治せるんじゃないかと思っていました。


ある日、母と買い物に行った時にソーセージ売り場で、

テレビで見たソーセージが売っているのを見つけたんです。

釘付けになりましたね。


当然母は目が見えないので、

私の視線の先にあるものに気づくはずもないし、

ヒーローのテレビを見たことがないので、

そんなソーセージがあるとも知りません。


買い物かごに入れたかった。


でも唾を飲み込んで、

気持ちをぐっと抑えて通り過ぎました。


その場面は今でもなんとなく思い出せます。


結局一度も買うことはありませんでした。


あのヒーローソーセージは今だに売ってますよね。

それを見る度に一度買ってみたいという思いが沸き起こります。

いい年したおじさんが。



子供じゃないから僕には必要がないんだ

何が入っているのかは気になるけど

僕は子供じゃないから


立ち止まったのは

確認しただけさ

今日もちゃんとあるのかなって


僕は子供じゃないんだから

僕は子供じゃないんだから

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