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37.感情を吐き出した歌

5月23日
読了時間: 2分

母の目が見えないことは、

私の心身や行動に様々なストレス反応となって表れましたが、

幸い病気にまではならず、

ひどい自傷行為に至ることはありませんでした。


思えば、

小学生の時はファミコンや友達と遊ぶことで、

中学生の時はサッカーで夢中になれる時間があったことが、

ストレスから距離を取れたのかもしれません。


高校生の時は音楽でした。

CDを借りてきてはカセットテープに録音し、

登下校時に聞いていました。

カラオケにもよく行きました。


自宅では好きな歌を徹底的に真似て歌っていました。

歌詞を丸暗記して、

声の抑揚や息遣い、

休符の取り方など、

CDの歌い方を完全にコピーするまで歌い込みました。


毎日学校から帰って来て2~3時間、

集合住宅で薄い壁だというのに、

スピーカーのボリュームを上げて大声で歌っていました。


いつだったかボーカルのコンテストに出た時、

物真似としてはいいけれど、

オリジナリティが欲しいと審査員に言われたことがありました。

その通り。



後に母に、

爆音で歌っていたことをどう思っていたか聞いたら、

「今日も歌ってるな」くらいの感覚だったと。


当時は気づかなかったけれど、

歌詞には感情を表す言葉がたくさん使われています。


普段思っていても言えない感情を、

知らず知らずのうちに歌って解放していたのかもしれません。


疲れを知らず、

同じ曲を何十回とお腹の奥底から、

これまで鬱積していた感情を吐き出すかのように、

全力で歌っていた日々が懐かしいです。



ボリュームを上げれば上げるほど心が震えた

自分の心を包む何かに飢えていた

抑えきれない思いを鎮めてくれた音楽

表現できれば何でもよかったのかもしれない

特別なインスピレーションがあったわけでもない

ただ導かれるままに引き寄せられただけ

運命だったとかっこつけていたい

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