23.猫に嫉妬
小学3年生の頃猫を2匹飼っていました。
でも市営住宅だったから本当は飼ってはいけなかった。
1匹目は灰と黒のトラ模様の雑種の雄猫で、
玄関前でニャアニャアと鳴いていたから、
ごはんをあげたらそのまま居ついちゃって。
Dr.スタンプアラレちゃんのキャラクターからピー助と名付けました。
夜中に外に出て行って、
明け方に帰ってくる猫でした。
もう1匹は、
ピー助が居ついて1ヶ月くらい経った頃だったか、
上級生が捨て猫を私の家に置いていきました。
真っ白なこれも雑種の雄猫で、
名前の由来は忘れましたけどトラと名付けました。
トラはおやじ座りをして、
自分の尻尾をチュウチュウと吸う猫でした。
これは母猫離れが早かった時の行為らしいですね。
トラは布団の上でよくおしっこをして困らせました。
猫のおしっこの匂いは洗っても簡単には取れないんです。
布団を干して乾かすとまた同じところにおしっこをする悪循環。
その頃の我が家では、
猫を2匹飼う余裕がないほど生活に困っていたので、
トラが来て1ヶ月くらい経った頃、
父がトラを捨てに行きました。
学校から帰ってくるとトラがいなかったので、
私は悲しくて泣きました。
先猫のピー助は母によくなついていました。
母の背中に乗ったりするピー助を見て、
私はどうしようもない怒りが込み上げたんです。
ピー助を叩いたり床に投げつけたりしていました。
母を取られたと思い、
自分でさえしたことがないことをする羨ましさからの行為だったと思います。
当時は冷静に感情に向き合うことなんてできるわけもなく、
ピー助には申し訳ないことをしたと思います。
ある夜、
ピー助は出て行ったきり朝になっても帰ってきませんでした。
「まだどこかで遊んでいるのかな…」
と心配しました。
学校から帰って来てもピー助がいない。
私は家の周りを名前を呼びながら一生懸命探したけれど、
結局その日は見つかりませんでした。
そして次の日もその次の日も帰って来ませんでした。
私は自分がいじめたのがよくなかったと、
日ごとに罪悪感が募りました。
もう帰って来ないかもしれないと思うと涙が出ました。
1週間くらい経ったある日、
ひょこっと帰って来たんです。
でもピー助の体はボロボロでした。
どこかで喧嘩をしたのかもしれません。
お腹を触るとウ~ッ!と、
威嚇するようになり、
私たち家族には何が起こっているのか分かりませんでした。
当時はネットがあるわけでもないので、
どうすることもできなかった…
父が動物病院に連れて行くと、
尿結石ができていて、
もう末期とのこと。
ピー助はとても苦しそうにして、
それから1週間もしないうちに亡くなりました。
ピー助は私が学校に行っている間に亡くなって、
父がすぐに動物病院に連れて行ったので、
私は最期の姿を見ていません。
私はいじめたことをとても後悔して、
たった一枚残っている写真を見ては、
謝り泣きました。
2匹の猫とは2~3ヶ月の共同生活だったけれど、
今でもその写真を見ると後悔が蘇ります。
離れろ
離れろったら
僕でさえおんぶしてもらったこともないのに
やめろ
やめろったら
僕の僕のお母さんだぞ
そして長らく遊びに出て行ってしまったのは
僕が悲しむ姿を見たくなかったからだろうか
そして最後に戻ったのは
ごはんをくれたお礼を言いに来たのだろうか
こんな僕でも
友達だと思ってくれたからだろうか
ごめんね
ごめんね
亡くして気づくなんて
せめて夢の中で一緒に遊ぼうよ
