22.みんなと同じがいい
私は母の障害が受け容れられず、
友達のお母さんのように目が見える母であってほしい、
みんなと同じでありたいと強く思っていました。
小学2~3年生の頃、
友達同士でやっていた誕生会の時の話です。
誕生日の友達の家に行くと、
ケーキやお菓子がたくさん用意されていて、
とても楽しい雰囲気でした。
そして、
終盤になると各自が持って来たプレゼントを交換するんです。
みんなでプレゼントを回して、
ストップをかけたところで手にしているプレゼントが自分のものになる。
そうやって誕生会を楽しんでいました。
「僕も誕生会をやってみたい」
そう思って友達に声をかけたけど、
誰も来れないと言いいます。
そう、私の誕生日は元旦なんです。
小学生低学年の子供が、
正月に友達の家に遊びに行くなんてありえなかった。
誕生会を開いても、
友達が一人も集まらないのはあまりに寂しい。
そして、その時思いついたのが誕生会を誕生日の前にやることでした。
12月下旬に誕生会を開き、
友達もたくさん来てくれてプレゼント交換もしました。
でも私は素直に喜べなかった。
誕生日じゃない日に誕生会をしても、
なんか実感が湧かなかったんです。
望んでしたことなんですが、
なんだか残念な気持ちになったことを覚えています。
みんなは誕生日にみんなに祝ってもらえる。
私は誕生日に父と母にしか祝ってもらえない。
本当は祝ってくれる人が一人いるだけでも十分幸せなこと。
私はみんなと全く同じじゃないと気が済まなかったのです。
また、小学生になると図工や書道で使う道具を揃える必要がありました。
私の小学校では、校内販売があり、
事前に渡される申し込み用紙に記入しておくと業者から買うことができました。
でも我が家は校内販売を利用せずに、
父がどこかの店で道具を買い揃えてきました。
父に聞くと、
学校でなくても買えるので近くの店で買ったといいます。
特に学校指定があるわけでもないから、
父の買ってきた道具でもいいんです。本当は。
でも私は、校内販売のものとデザインが違うのがとても嫌でした。
みんなが使っているものを使いたかった。
私は授業のたびに、
友達の持っているものと違うことを気にしていました。
もちろん同級生の誰一人として、
私の道具が違うと指摘してくることはなかったです。
でも当時の私は、
友達と同じであることに強いこだわりがあり、
とにかくみんなと同じ「ふつう」を求めていたんです。
みんな違ってみんないい?
嫌だ嫌だ
みんなと同じがいいんだ
一人一人の個性が大事?
違う違う
みんなと同じがいいんだ
お願いだから
僕をみんなと違う目で見ないでよ
お願いだから
君はみんなと同じだねと言ってよ
マイノリティを抱えることは
人の目をいつも気にする心をつくる
薄いガラスの上を歩いているようなものだ
