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18.SOSサイン

5月20日
読了時間: 5分

子供への愛情が不足すると、

子供はSOS サインを出します。


確かに私自身も非行歴があり、

今思えばそれはSOS サインだったと思います。


初めての非行は小学2年生の時。

母の財布から5千円盗って馴染みのおもちゃ屋に行き、

好きだったテレビアニメ『パーマン』の変身セットを買おうとしました。


おもちゃ屋の店主が、

小学2年生が5千円もの大金を持っておもちゃを買いに来たのを不審に思い、

家に電話をして足がつきました。


私は小さかったので素直でした…

電話番号を聞かれて答えてしまったんです。


母は泣いて私を叱りました。


私はなんでおもちゃがほしいと言えなかったんだろう…


結局、変身セットは買ってもらいました。


ヘルメットとマントとバッジをつけて、

テーブルの上に乗り、

パーマンごっこをしていたことを時々母は昨日のことのように笑って話します。


でも振り返って驚くのは、

家からおもちゃ屋まではいつも車で行っていて、

私が盗みを働いた日は初めて徒歩で、

しかも一人で行ったんです。


距離にして1.3km。


どうやって行ったのかはもちろん覚えていません。


次の非行は小学3年生。

上級生とゲームセンターに行くようになりました。


当時は小学生がゲームセンターに行くと、

いわゆる『不良』と言われました。


ある日家の近くのゲームセンターで遊んでいると父が来て、

「まさき!こんなところに来てはダメだ!帰るぞ!」と連れて帰られました。


それ以来高校生になるまで行くことはなくなりました。


小学4年生の時には上級生に万引きを教えてもらいました。

何度かスーパーでお菓子の万引きに成功して、

そしていよいよ一人で決行しようと本屋に行ったんです。


当時流行っていたファミコンゲームの攻略本に照準を定めました。


でも本を盗む時の不思議な心境は今でも覚えています。


「この本は欲しくないんだけど…」という思いがありました。


私はゲームが上手かったので、

攻略本を見る必要がなかったんです。


それにも関わらず盗むことを止められなかった…


本を3冊、

上着の中に隠して店を出たところで店主に見つかりました。


家に電話をされて、

店主が母と話している間、

とても気まずかった。


季節は夏だったと思います。


家に帰ると、

夕方の日が陰る中、

母が暗がりで泣いていました。


「お母さんを悲しませてしまった…」


あの日の光景を決して忘れることはありません。


そして夜、

父にこっぴどく叱られてベランダに締め出されました。


父が私を本気で怒ったのは、

この時が人生最初で最後だったと思います。


そして、

次の非行は小学5年生の頃。


とても仲のよかった友達から半年ほどカツアゲをしました。


その友達の家は会社を経営していて、

お金持ちでした。


その子は頭がよくて兄弟もいてスポーツもできるいわゆる秀才。


よく家族で出かけた話も聞いていたので、

私の望むもの全てを持っていて羨ましかった。


カツアゲは授業が終わった後に、

一緒に帰るときに指1本見せると1000円。

3本で3000円という具合にしていたと思います。


ファミコンソフトを買わせたりもしました。


同級生の一人に、

「おまえ かつあげしとるだろ?」と、

気づかれたので「してねぇよ」と、

嘘で答えつつ、

怖くなって止めましたが、

トータル1万~2万円くらいだったと思います。


当時の小学生には大金です。



時が経って、

私が35歳の時、

当時の申し訳ない気持ちを清算したい思いで、

勝手ながら手紙を書いて商品券を同封して送りました。


すると返って来た手紙には、

「僕にとってはまさきくんとの思い出は楽しいものばかりです。

昔のことを思い出してくれて、気持ちを告白してくれてありがとう。

今の気持ちに感謝します。

気持ちだけでもありがたいので、

同封されていたものはお返ししますね。

よかったら飲みにでも行こうよ」と書いてありました。


私はその心の広さに頭が下がり、

本当の友達というものを知りました。


(実はこの手紙を書いたのは、ヒプノセラピーがきっかけでした。

後に、そのことを書きます)


僕がした非行に限らず、

子供の問題行動には家族にとって必要だから子供が引き起こしている

という家族全体の問題だと心理学では捉えることがあります。


例えば、

夫婦喧嘩の絶えない家庭の子供がリストカットをして、

自分に注意が向けば夫婦喧嘩を止めるのでリストカットを繰り返す。

といった事例があります。


この場合、

子供だけを叱っても意味がありません。

親も自分達に何か問題がないか気がつかないと、

問題の本質が見えてきません。


僕のしたことは子供といえど犯罪ですし、

親のせいにしようとも思いません。


ただ、心理学を学んで、

当時の親子関係を振り返った時に、

子供だった私は、

寂しさや苦しさを問題行動によって親に訴えていたんだと思います。


本当に欲しいのは物ではなくて、

会話だったり、

愛なんだと思います。

きっと、

気持ちを分かち合う時間が足りなかったんでしょう。


ましてや小さければ小さいほど気持ちを話すのは難しいでしょうから、

親子で一緒に遊んだり、楽しい時間を増やすことが必要なんだと思います。


でも母が見せた涙と、

父に本気で叱られたことは、

私にとってショッキングな出来事でしたし、

確かな愛を感じた瞬間だったのかもしれません。


私はその後非行をすることはなくなりました。



心に表れるもの

身体に表れるもの

行動に表れるもの


いつものあなたと違う

いつものあなたらしくないと思えば

それはSOSサインかもしれない


冷静にゆっくりと話を聴いてみよう

子供は素直だから

もし必死に隠すようなら

否定をせず

評価をせず

うんうんと聞くだけでいい

アドバイスなんて要らない


答えを必要としているのは親だけだから


ただいつもと違う変化だけに着目して

「いつもと違うけどどうしたの?」

と聞けばいい

もしうまく話せなかったとしても

「話せそうな時でいいよ

いつでも聞くからね」

と逃げ道を用意してあげることも大切だ


きっと

自分でさえもわからない気持ちがあるのだから


ぎゅっと抱きしめてあげてもいいし

同じ目線で思い切り遊ぶというのもいい

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