パンを買い占めたくなってしまう変な感覚
私には昔から、ひとつ困った癖があります。
パン屋に入ると、
「この棚からあの棚まで全部ください」
という衝動に駆られるのです。
もちろん買い占められるわけありません。
そんなお金もないし、買い占めたところで食べきれません。
だけど、
なぜかその感覚が沸き起こってくるのです。
単なる食いしん坊なのか。
それとも筋金入りのパン好きなのか。
その答えは、思いもよらない場所に眠っていました。
海賊の奴隷だった過去世
前世療法で私が見たのは、
4歳の海賊の奴隷だった人生でした。
海賊船では長い航海に備えて大量の保存食を積み込みます。
その主食のひとつが、
ハードタックと呼ばれる硬いパン。
小麦粉と水と塩で作られた、石のように硬い保存食です。
それをスープや水、ビールに浸して食べるのです。
その人生の私は、いつも空腹でした。
目の前には大量のパンがあるのに食べられない。
4歳児にとって、
それはなかなか過酷な環境です。
そしてある日、
事件は起こります。
私はこっそりパンを一つ盗み出しました。
誰もいないワイン庫へ忍び込み、
「やっと食べられる……」
そう思ったその瞬間、
視線を感じたのです。
ワイン樽の隙間から海賊と目が合いました。
「あ…」
そして次の瞬間、
私は「バンッ!」と撃たれました。
そのまま海へ投げ捨てられ、
私の人生は終了しました。
享年4歳。
「あの時、パンを食べたかったんだ…」
その物語を見たとき、
私は妙に納得してしまいました。
パン屋に入ると、
なぜか大量に買いたくなる。
なぜか棚を見るだけで幸せになる。
なぜか「全部ください」と思ってしまう。
もしかしたら、
あの時の4歳児がまだ私の中にいるのかもしれない。
もちろん、過去世を証明することはできません。
本当にあった話なのか、
心が見せた物語なのかもわかりません。
でも私にとっては、
長年の謎だった「なぜ私はこんなにパンが好きなのか」に、
ひとつの意味が生まれました。
人生の伏線が回収されたような感覚です。
変な自分は、未回収の伏線かもしれない
誰にでも、
理屈では説明できない癖や感情があるのではないでしょうか。
なぜか同じことで傷つく。
なぜか同じものに惹かれる。
なぜか理由もなく怖い。
なぜか異様に好き。
そんな「変な自分」をそのままにしておくのではなく、
前世を見に行ってみるのも面白いですね。
意外な自分を発見して、
人生が少し面白くなるかもしれません。
私にとってパン好きは、
ただの食欲ではなく、
自分を理解するための入口でした。
過去世が本当にあるかどうかよりも、
その物語を通して自分を深く知れたことに価値があったのです。
もし、今の自分の感情や出来事に意味があるとしたら。
それはどこかの時代のあなたから届いた、
メッセージなのかもしれません。
私はこれからも、
そんな人生の伏線回収を楽しみながら、
みなさんが自分らしい物語を見つけるお手伝いをしていきたいと思っています


